圧倒的な使いやすさを実現! 現場の声に応えた住友建機の林業仕様機
2020/10/01

1963年の創立以来ユーザーの声を反映させた建機を開発・販売し続けている住友建機。その建機をベースとする林業仕様機もまた、ユーザーニーズに応えることで着々と進化している。
林業現場を技術力で支える!
住友建機の開発姿勢と技術力
作業性能、安全性能に配慮した住友建機の最新林業仕様機『SH135X』。特筆すべきは、現場での使い勝手への配慮だ。オプションとして機能を追加することで、既存仕様に慣れたユーザーに加えて、新たに若手オペレーターのニーズに対応している。
細やかな対応を可能とする開発背景について、同社マーケティング部の河上さんに尋ねた。
「現場の声を製品に反映させる……それを常に意識して製品開発を行っているところが、当社製品の特徴です。ヒアリング件数は年に数十社となりますね」。
ただ話を聞くだけでは、ユーザーニーズを製品に反映させることはできない。そこで同社では、それを可能にする体制を敷いている。
「当社ではVOC(Voice of Customer)及びQFD(Quality Function Deployment)という仕組みを整備しています。ユーザー様の回答は様々ですし、感性として表現される場合が少なくありません。そうした多種多様な声を適切に項目化したうえで数値化。そして重要度の高いものから設計要素に取り入れて行くのです。
そこで大切になるのは、何を聞くか、です。当社が最も大切にしているのは『操作性』。オペレーターが思った通りに動かなければ、良い機械とは言えませんからね。使い勝手をより良くするために、現行品の不便な部分をお伺いします。
それからもちろん『安全性』と『経済性』も欠かせません。大きく分けてこの3つを重点的にヒアリングします。そのなかで、たとえば経済性では、燃費、メンテナンス性、耐久性……といったように、項目を細かく立てて、質問しているんですよ」。
この住友建機の真摯な姿勢は、別の形としても実を結んでいる。それが15年前に締結された、林業大国フィンランドの林業アタッチメント専門メーカーKESLA社との提携である。話は15年前に遡る。当時の日本には、輸入品を含めて、小型でヒノキの枝を打てるハーベスタが存在していなかった。それを可能にするKESLA社製品を、当初は販社改造商品として販売していたが、ユーザーの声に応える形で、同社が直接販売することにしたのだ。
「これにより、品質管理や性能確認、それに新機種開発でも協力できるようになりました。海外製品であっても、住友建機の高水準の品質管理が可能になりますし、当社としても自信を持ってメーカー保証を付帯できる。これはユーザー様の安心感にも繋がります」。
ユーザーの声を取り入れた製品が市販されれば、その声を寄せたユーザーは当然、自分の意見が製品に反映されたことが分かる。ユーザーの立場からすれば、困っていた部分が改善されれば使い勝手や安全性は向上する。それより何より嬉しいに違いない。住友建機のユーザーには、こうしたリピーターが実に多い。ユーザーニーズに応える同社の開発姿勢は、ユーザーとの信頼関係の構築にも役立っているようだ。
現場の声に応えた注目機能
①オートアクティブソーモード
H/Aモード選択時に、チェーンソー操作時のみSPモードに自動で切り替わる。チェーンソーを最高速度で使用でき、作業効率向上と燃費改善とを両立する、住友建機の独自技術だ。