VR技術を駆使した“HiVision”誕生物語。スマート機械が林業に若者を呼び込む?
2019/12/20
鈴木さん:日本の林業は従事者の高齢化が顕著になっている一方で、木質バイオマス発電の活性化や林野庁の国産木材利用への取り組みも追い風となっており、人材の確保は経営者の方々には急務とされる課題です。
『HiVision』のようなスマートな機械を導入することが、地域にいる若い人達に「林業ってカッコいいな」「やってみようかな?」と思ってもらう一つのきっかけになると思うのです。
また、どちらかと言えばパワフルな男性が多いイメージのある林業界で、女性が活躍し易い環境を整える事にも繋がると考えています。
こうした先進的な機械を増やすことで、林業のさらなる活性化、地位を向上したい。業界を元気にして、さらに林業から地域に雇用を生むことができれば……とも考えているんですよ。
気になる使い勝手と、
日本での販売状況は?
鈴木さん:まず操作性ですが……皆さんが考えるほど難しくはありません! 助手席に座り、VRゴーグルを掛ければ、クレーンのトップシートから見る景色が立体的に奥行きのある映像として映し出されますので、助手席にいる事を忘れてオペレーションに没頭して頂けると思います。
トップシートクレーンを操作できない私でも実際に積み込み作業ができました(笑)。おかげさまで全国各地のお客様に興味を持っていただいており、稼働を開始しています。導入されたユーザー様からは、ご満足いただいている、という声を頂いています。
積み込み作業時は、ジョイスティック型のコントロールで直感的なオペレーションが可能。
今後の日本における事業展開は?
鈴木さん:林業のスマート化は日本林業における共通の課題です。各機関でIoT、ICT技術を活用した山林、木材情報のデジタル化や生産性向上に向けた研究がされています。
『HiVision』の技術を更に発展させれば、カメラ映像の解析と数種のセンサーからの情報により、運搬する原木の直径や重量等の情報をデータとして自動収集する事ができ、大幅な省力化、生産性の向上が図れると考えています。
このような原木情報のデータ化、その活用により、スマート林業はさらに加速していきますよね。ですから当社では、既存の製品サービスを軸に将来的にはそうした機能を持ったスマートな林業機械をご紹介することで、持続可能な日本林業のさらなる活性化の実現に貢献したいと願っています。
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取材・文/Reggy Kawashima
FOREST JOURNAL vol.2(2019年冬号)より転載
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