持続的な森づくりを新規事業で実現 「SUSTAINABLE FOREST ACTION 2020」受賞チーム決定
2020/12/29
林業界には優れた人材が
まだまだ眠っている
事務局を務めた株式会社Speroの高橋代表は、上記の2チームが受賞に至った理由を「圧倒的な行動力と柔軟性」にあると評価する。
「2チームとも2ヶ月間と短い期間ながら、ユーザーへのヒアリングやアンケートを通じて課題を徹底的に洗い直し、それに基づいて事業案を柔軟に変化させていく点が印象的でした。事業案の完成度もさることながら、起業家に求められる行動力と柔軟性を示し、“この人たちなら必ず事業化を成し遂げてくれるはずだ”と信じさせてくれたことが、受賞へとつながったのだと感じています」
「山林で行うサバイバルゲーム事業」チームは「株式会社フォレストーリー」としてすでに株式会社化を達成。「施業してほしい山林所有者と施業したい事業体をつなぐサービス」も株式会社化を視野に入れながら、資金調達に取り組んでいる。また受賞チーム以外にも複数のチームが事業化を目指して取り組みを続けていくという。
「林業界にはこんなにも優秀な人材が眠っていたのかと手応えを感じた2ヶ月間でした。彼らはきっと林業という枠を超えてビジネスとして事業を成功させ、それによって改めて林業界を活性化してくれるはずです」と高橋代表は期待をにじませる。
株式会社Speroでは来年、「SUSTAINABLE FOREST ACTION 2021」の実施も計画しているという。フォレストジャーナルでも引き続き同社の取り組み、同プログラムから巣立っていった林業起業家たちの姿を追っていきたい。
DATA
SUSTAINABLE FOREST ACTION 2020
株式会社Spero
取材・文:松田敦