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伐採現場にインカムを導入して作業効率化! スマート林業の前にできることとは

高性能機械や技術開発により、作業の効率や安全性向上をめざすスマート林業。しかし、それら本体価格やランニングコストは大きな負担になる。導入前にまずできることはないだろうか。森林ジャーナリストの田中淳夫氏が「希望の林業」を語る連載コラム。

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高性能機械の導入だけが
“スマート化”なのか

先日訪れた山の伐採現場では、10人近くが重機に乗ったり現場を行き来したりして忙しく働いていたが、ふと気づくと全員がインカム(相互通信式構内電話)を装着していた。「現場はみんな散らばっていることが多いし、エンジン音が大きいので声が聞こえません。そこでインカムで会話できるようにしたんです。みんなの動きもスムーズになって仕事の効率もアップしました」と社長は説明してくれた。
 
考えてみれば当たり前だが、お互いの意思疎通をしやすくすることが仕事の現場では重要だ。残念ながら林業現場でインカムを付けている姿はあまり見ない。まだまだ大声を張り上げて意思疎通している現場が多いのが現状だ。しかし、聞こえないまま作業を進めると、思いもしない方向から木が倒れてきたり石が落ちて来たりするかもしれない。また同僚がどこで何の作業をしているのか確認するために時間を取られてしまうこともあるだろう。
 
林業では、安全管理や生産性向上が最重要課題となっている。事故発生率が全産業の平均と比べて十数倍も高い一方で、生産性が低い。そこで、高性能林業機械や無人機械、またレーザーによって瞬時に森林計測するような最新技術を開発して効率アップ、安全性アップをめざす動きがある。それらをスマート林業と呼ぶ。もちろん、そうした方向性もあるだろう。
 
しかし高性能機械は、本体価格はもちろんランニングコストも馬鹿にならない。現在の重機でも1台最低数千万円、燃料費は月に数十万円かかるのが普通だ。また操作も学び直すか、新たな人材が必要になる。高度な機器ほど高価で扱いが難しい。そのため導入に躊躇する小規模林家も少なくあるまい。
 
その点、インカムなどは比較的安価だ。扱い方も簡単。何よりすでに発売されているから、すぐに導入できる。そして安全面でも生産性向上でも効果は大きい。こんな機械化、スマート化もあるのではないか。



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