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森と木を身近に!子供への木育は林業振興の第一歩

さらに森林ボランティア(市民による森林整備活動)や森林療法(森林内で過ごす健康法やリハビリ法)、そして田舎暮らしまで広げていく。



北海道では「木育マイスター」制度が作られ木育の指導者養成も行う。今や247人(2019年1月)にもなった。

この動きは、またたくまに全国に広がった。今では各地に木育の指導者が誕生し、木育イベントもよく開催されるようになり、木育のほか森育という言葉も使われるようになった。林野庁もこの運動を後押ししている。

喫緊の課題である林業振興に対して、まずは子供に木の魅力を知ってもらおうという発想は、一見遠回りに感じるかもしれない。

だが子供への木育は、その保護者である大人世代にもつながっている。すでに森や木から離れた生活を送っていた大人が、子供たちと一緒に木に親しむきっかけとなる。そして木のグッズを身近に置いたり、木造の家を建てようと考えるようになるのだ。

また近年は、オフィス用ビルなど非住宅建築物でも内外装に木を用いるケースが増えてきた。飲食店や雑貨などの店舗のインテリアにも木が多用されるようになっている。

そうして日常的に木を目にし触れる機会を増やすことが木材のファンを作っていく。これも広い意味での木育であり、林業振興策だろう。

樹木は何十年何百年かけて育つ。人も産業も長期的な視点が欠かせないのだ。

PROFILE

森林ジャーナリスト

田中淳夫


静岡大学農学部林学科卒業後、出版社や新聞社勤務を経て独立し、森林ジャーナリストに。森林や林業をテーマに執筆活動を行う。主な著作に『森と日本人の1500年』(平凡社新書)、『森は怪しいワンダーランド』(新泉社)、『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)、『絶望の林業』(新泉社)など多数。奈良県在住。

著書

『絶望の林業』


2200円(税別) 2019年8月5日発行・新泉社刊

日本の林業は、根底からおかしいのではないか。長く林業界をウォッチし続けていると、“不都合な真実”に触れることが多くなった。何から何まで補助金漬け、死傷者続出の現場、相次ぐ違法伐採、非科学的な施策……。林業を成長産業にという掛け声ばかりが響くが、それは官製フェイクニュースであり、衰退産業の縮図である。だが目を背けることなく問題点を凝視しなければ、本当の「希望の林業」への道筋も見えないだろう。


FOREST JOURNAL vol.2(2019-20年冬号)より転載

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