2024年スタートの“森林環境税”って? 意外と知らない“森林環境譲与税”との違いとは?
2019/11/18
森林を身近に
感じるチャンス
交付は2019年度より始まっており、納税義務は2024年から始まる。
先にも述べたが森林の管理運営だけがこの税金の目的にあらず、地方は新たな財源として地域活性化のために使うことができる。
例えば森を使った生涯学習は森林そのものを学習の場としてワークショップや間伐体験を市民向けに発信する財源にあてることができる。
森林管理にきちんとお金を掛けることができればレンジャー隊員を養成できて、もしもの災害に備えることもできる。
新たな雇用がそこで生まれ、これまで見向きもされなかった事業に陽の光を当てることも可能だ。木材を活用して公園を新たに作ったり、鉄の遊具から木の遊具への交換の財源にしてもいい。使いみちを市町村に託すことで、アイディア次第でできる選択肢が増える。
納税する我々はイベントや森林政策に「税金を払っているから参加する」ではなく、近所の森や林業とは何かを知る機会を得るチャンスだと捉えるのが良いだろう。
「また増税か?」とうんざりした目で見るのではなく、その使いみちに注目してほしいと切に願う。
DATA
Text:岩田武