一般人向けのチェンソー体験を開催! 「休日山しごとラボ」の森と人をつなぐ試み
2021/05/14
地域資源を活かした事業にも注力
東京都檜原村の山間地域には、斜面でお茶を育てて家庭で楽しむ文化があったが、高齢化によってお茶畑を持てあます人が増加。そこで「森のお仕事株式会社」では5月のお茶摘みシーズンに、茶畑でのお茶摘み&紅茶づくり体験を実施している。また、山作業の際に出てくる野生のクロモジの端材を活用し、クロモジ茶を製品化して販売。その名の通り、地域課題の解決に繋がる「森のお仕事」に積極的に取り組むことで、人脈も広がっている。
BtoCのアイデアをすぐに形に
「森のお仕事株式会社」では現在、収益の多くを森林保全事業が占めているが、ワークショップや体験などを主軸にしたBtoC事業の拡大を目指している。可能性を模索するなかで、初期投資やリスクの少ないアイデアは躊躇なく形にするのがモットー。写真は、軽トラの背中にモバイルハウスを乗せた「SUBACO」。六次産業化の新たな試みとして、誰でも簡単に組み立てられるキットを現在、開発中だ。YouTubeやSNSでもその模様を発信し、自社の広報活動にも繋がっている。
一般人が関わるにはハードルの高い林業界。チェンソー体験などの「休日山しごと」を通じて、林業界の魅力を体感する人が増えている。中には「週末木こり」になった人も。
DATA
森のお仕事株式会社
東京都西多摩郡日の出町大久野4807
写真・文:曽田夕紀子(株式会社ミゲル)
FOREST JOURNAL vol.7(2021年春号)より転載