違法木材対策にブロックチェーンを活用!? トレーサビリティ確保で信用・安心UPへ
2021/08/20
そこでブロックチェーンによる物流管理に期待されるのだ。森林所有者や伐採業者、木材市場、製材・プレカット業者、そして工務店までの流れを、日時や場所、マージンなどの情報をQRコードに打ち込む。そして誰でも読み取れるようにできないか。これで産地はもちろん、合法性などもチェックできれば消費者も安心して購入するだろう。
新しい技術が業界を刷新することに期待したい。
PROFILE
田中淳夫
静岡大学農学部林学科卒業後、出版社や新聞社勤務を経て独立し、森林ジャーナリストに。
森林や林業をテーマに執筆活動を行う。
主な著作に『森と日本人の1500年』(平凡社新書)、『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)、『絶望の林業』(新泉社)など多数。奈良県在住。
著書
『獣害列島』
860円/2020年10月10日発売/イースト新書刊
獣害は、今や農業被害だけではない。
シカやカモシカ、ウサギなどの野生動物は、再造林した苗を食い尽くし、またクマとシカは収穫間近の木々の樹皮を剥いで価値を下落させるなど林業に甚大な被害を出しているのだ。そして森林生態系を破壊し、山村から人を追い出し、都会にまで押し寄せるようになった。
なぜ、これほど野生動物が増えたのか、日本の自然はどう変わったのか、この緊急事態に何ができるのか。現場からの声とともに届ける。
FOREST JOURNAL vol.8(2021年夏号)より転載