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木の個体情報から加工まで一元管理! 海外に学ぶ、最新技術『ブロックチェーン』の可能性

森林で伐採された原木が木材に加工され、商品としてエンドユーザーに届けられるまでのサプライチェーンは、極めて複雑だ。しばしば国境をまたいで、様々なプレイヤーが介在する。そこで近年、木材のサプライチェーンのトレーサビリティ(追跡可能性)を実現するブロックチェーンの活用が広がってきた。

『ブロックチェーン』とは?

データを分散して保存する分散型台帳技術のひとつで、データの改ざんや消去ができないのが特徴だ。ブロックチェーンを活用することで、サプライチェーン上でやりとりされるデータやその履歴を一気通貫ですべて安全に保存し、共有できる。消費者の環境意識の高まりに伴って「サステナビリティに配慮した商品を積極的に購入したい」というニーズも高まっている。

今後は、一般消費者も含め、すべてのステークホルダーに向けて木材のサプライチェーンのトレーサビリティを高めることが求められ、その手段としてブロックチェーンの活用が広がっていくだろう。

●ハッシュ値

1つ前のブロックを要約した値。ブロックをさかのぼることで、つながりをたどることができる。


●トランザクション

AをBに送信した、などの取引データを示す。

ブロックチェーンは、ハッシュが前のブロックとチェーンのようにつながっている。

改ざんをすると、改ざんされたブロックから出されるハッシュ値が以前の値とは異なるものになり、あとに続く全てのブロックのハッシュ値も変更しなくてはならない。改ざんが事実上、困難なデータ構造をしているのが『ブロックチェーン』の特徴だ。



海外でのブロックチェーン
5つの事例

国家事業
欧州では、スペインの農業漁業食料省(MAPA)が、欧州連合(EU)の欧州農村振興農業基金(EAFRD)の助成を受け、林業・木材産業のサプライチェーンでブロックチェーンの活用を推進するプロジェクト「チェーンウッド」を2018年に創設した。スペイン国内の林業・木材産業のトレーサビリティを高め、効率化をはかり、競争力の向上とサステナビリティ(持続可能性)の実現につなげるのが狙いだ。

このプロジェクトでは、業界団体や木材メーカー、IT企業らも参画し、木材のサプライチェーンに特化したブロックチェーンをベースとするプラットフォームの構築をすすめている。これまでに、北西部ガリシア州、アストゥリアス州、カスティーリャ・イ・レオン州で、マツ、ユーカリ、ポプラ、クリを対象に実証実験を行い、一定の成果が示された。


森林管理協議会
国際的な森林認証制度である森林管理協議会(FSC)では、FSC認証取得企業に対してFSC認証製品の取引記録の保管を求めているが、ブロックチェーンはその手段としても有用だ。

森林管理協議会は、FSC認証製品のサプライチェーンのトレーサビリティを高めるブロックチェーンをベースとした独自のプラットフォーム「FSCブロックチェーンベータ」を構築。一部のFSC認証取得企業を対象に、その実証実験を行っている。今後は、対象企業からのフィードバックをもとに、機能の追加や使い勝手の改善にも取り組む計画だ。

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