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林業の新潮流「特殊伐採(アーボリカルチャー)」とは? 日本で大注目の新技術に迫る

その場合は、あまり木の質を選ばないので乱暴な伐採でも許される。しかし自然の中で樹木と向き合って働くことを期待して林業に就いた若者には、思いと違うと悩むことも多いという。

加えて事故も多い。今の林業現場では、安全に関する指導が軽んじられる傾向がある。実際、重大事故が頻発している。それなのに給与などの待遇は悪い。きつくて危険な仕事なのに報われない。そのため、せっかく就業しても5年以内に約半分が辞めてしまう。

そこに登場した木登りによる伐採は、樹木一本一本と向き合う仕事だ。木を登る楽しさに加えて、樹上作業におけるロープワークテクニックなどを磨く喜びがあり、安全管理もわりとマニュアル化されてしっかり指導される。また単に木を伐るだけでなく、剪定して景観をよくすると満足感が湧く。困っていた依頼者の喜ぶ声を直に聞ける。総じてモチベーションが高い。そして作業量に比して収入も悪くない。仕事として魅力的なのだ。
 
今後、林業者にとって特殊伐採の仕事は一定の割合を占めるようになるだろう。
 

 

PROFILE

森林ジャーナリスト

田中淳夫


静岡大学農学部林学科卒業後、出版社や新聞社勤務を経て独立し、森林ジャーナリストに。森林や林業をテーマに執筆活動を行う。主な著作に『森と日本人の1500年』(平凡社新書)、『森は怪しいワンダーランド』(新泉社)、『鹿と日本人 野生との共生1000年の知恵』(築地書館)、『絶望の林業』(新泉社)など多数。奈良県在住。

著書

『絶望の林業』


2200円(税別) 2019年8月5日発行・新泉社刊

日本の林業は、根底からおかしいのではないか。長く林業界をウォッチし続けていると、“不都合な真実”に触れることが多くなった。何から何まで補助金漬け、死傷者続出の現場、相次ぐ違法伐採、非科学的な施策……。林業を成長産業にという掛け声ばかりが響くが、それは官製フェイクニュースであり、衰退産業の縮図である。だが目を背けることなく問題点を凝視しなければ、本当の「希望の林業」への道筋も見えないだろう。

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