あの人はなぜ林業事業体を辞めてしまったのか─岐阜県の調査で判明した「離職者を減少させる方法」
2021/07/14
調査2 従業員満足度が高い事業体と
低い事業体、何が違う?
令和元年度に岐阜県内のすべての林業事業体の従業員1354名を対象に職務・職場の満足度に関するアンケート調査を行い、523名から回答を得た。
●職務・職場の満足度
岐阜県内の林業事業体のうち、満足度が高かった5つと満足度が低かった5つとの比較のグラフ。項目に星印が付いているものに差があるという結果になっており、「コミュニケーション」「人事評価」「組織経営方針」「将来性」「職場への愛着」「人材育成」に差があることがわかった。
調査結果からわかった傾向
●「やりがい」への高い満足度については職場によって差は無く、林業という仕事自体にやりがいを感じていると考えられる。
●組織に満足して所属し続けてもらうためには、「コミュニケーション」「人事評価」「組織経営方針」「将来性」「職場への愛着」「人材育成」について見直す必要がある。
教えてくれた人
岐阜県林政部森林整備課
山田真一さん
筆者PROFILE
FOREST MEDIA WORKS Inc. CEO
楢崎達也
カナダで森林工学を学んだ後、京都大学大学院を経て、大手銀行系シンクタンクにて森林・林業部門、大手林業会社S社の山林部門勤務。現在、同社にて、森林組合の経営改善支援、人材育成カリキュラム作成・運営、森林経営管理制度実施支援、林業×メディア融合、ITソリューションの現場サイドからの設計をしている。次世代森林産業展2019プロデューサー。
FOREST JOURNAL vol.8(2021年夏号)より転載