山の棚卸し×価値の品定めで稼ぐ! 山に生える木々の価値を見極めるコーディネーター
2020/08/20
奏林舎では,このヒノキ製材に「リタウッド」という名称をつけて銘柄化した。リタとは(山主への)「リターン」という意味と、社会に利益を還元する「利他」の意味を兼ねている。
山主が自慢のヒノキ材を乾燥中のリタウッド。
唐澤氏は「まだまだ量はしれているし、販売先の開拓ももっと必要です」というが、まず山の価値を知るところから「儲かる林業」は始まっていく。
山の棚卸しって?
山主に、自分の山の価値を再認識してもらう意図で始まった運動。調べる山の平均的な部分にプロットを定め、生えている樹木の本数、太さ、高さなどを計測。材質を調べるため試し伐りを行い、丸太の曲がり具合、節の多寡、木目や色合いなどをチェックする。
それをどのような製材にすると、どんな材がどれだけ採れて、どれほどの価格になるかを計算。そして山全体の木々を伐り出した場合、いくらになるかを推定する。手入れされた山の木材は価格も高くなると知れば、林業への意欲も高まる。
DATA
一般社団法人 奏林舎
愛知県岡崎市千万町町字寺沢52
TEL:0564-77-7717
写真:山本典義(山本典義写真事務所)
文:田中敦夫
FOREST JOURNAL vol.4(2020年夏号)より転載