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「国産材の可能性をもっと引き出したい」 川中“合板業界”が注力するものとは?

川上・川中・川下の連携は、互いが互いのことを理解することからしか始まらない。ここでは林業関係者が普段あまり触れることのない川中の動向にフォーカス。今回は合板業界を支えてきた株式会社名南製作所代表の長谷川英生氏にお話を伺った。

メイン画像:スピンドルレス方式ロータリーレース

国産材の可能性を
もっと引き出したい

合板の原材料はここ20年で大きく変化した。かつてはゼロに近かった国内生産における国産材比率が2000年頃から伸びはじめ、現在は全体の8割以上を占めるにいたったのだ。その背景にはさまざまな要因があるが、加工技術に大きな進歩があったことを忘れてはならない。

「針葉樹、特にスギは一本の丸太のなかでも硬さにばらつきがあり、安定した加工が難しかったんです」。

そう語るのは合板製材機器の開発・製造を手がける株式会社名南製作所の長谷川英生代表だ。合板は、「ロータリーレース」という機械で丸太を回転させながら「かつら剥き」のように薄く切削し、そこでできた厚さ3mmほどの「単板」を、繊維方向が直交するように交互に積層接着してつくられる。丸太の硬さにばらつきがあると、「かつら剥き」がうまくいかず、安定した品質の単板をつくることができなかった


従来方式

「その問題を解決しようと立ち上がったのが弊社の創業者です。試行錯誤の結果、ガンギと呼ばれる丸ノコのような部品を丸太の表面を突き刺しながら切削するという機構を採用することで、硬さにばらつきのある丸太でも安定して加工することができるロータリーレースを、世界で初めて開発しました。1978年のことです」。


ガンギによる外周駆動方式

さらに改良を重ね、1990年にはスピンドルレス方式を採用した後継機が登場する。

“芯”を残さず、一本の丸太を有効活用しようというのが着想の原点。結果的に、これまで20cm程だった“剥き芯”を、3cm程にすることに成功しました」。


スピンドルレス方式

これは材の有効活用を意味するだけではなく、20cm以下の小径木も安定して加工できるようになったことも意味した。つまり、間伐材を合板に使えるようになったのだ。現在、国内の合板工場の8割以上で、同社のロータリーレースが導入されているという。名南製作所はまさに「合板における国産材利用拡大の立役者」だ。

そんな同社は近年、合板の「質」の向上にも力を注いでいるという。

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